横須賀薫先生が逝かれた。88歳。宮城教育大学長でいらした折に知己をいただき、現場の卒業生たちの実践を応援しようと自ら設けた「宮城教育大学賞」の選考委員を10年近く務めさせてもらった。新聞記者を卒業した際、現在の尚絅学院大に縁をつないでくださった。お心こまやかな温かな方だった。

　知的好奇心あふれる勉強家、読書欲の持ち主で、ご自宅にて足を骨折されて入院先の病室で、最後の読書となった『坂の上の雲』を二巡目の５巻目で終えられた。先生から昨年いただいた新著『教師教育五十年 「ひよことたまご」の教育実践』（春風社）は未読のままで、心してこれから…。「あと二冊、書きたい」と語っておられたと妻和江さんから伺った。誠に残念でならない。（2025年４月11日）