コメ作りを志す高校生から朗報、されどコメのあしたはどっちだ?

 「無事に合格できました。農業大学校に行っても、小論文の勉強を忘れずにがんばりたいです」。こんな朗報をもらった。地元の高校生で、自分の夢のコメ作りを志し、研究を続けて就農したいという若者だ。縁あって、県立農業大学校受験へ小論文の添削指導に通ってもらった。
 大学生の文章指導と同じ、過去の出題をベースに、自らの志す農家像を、今の農業をめぐる課題への提案と併せて、「私は〇〇したい、なりたい、挑みたい、その理由、取り組みの案は、①②③ー」と書くトレーニングを重ねた。それを自らの血肉にすることで、どんな出題、面接でも自分の言葉で伝えられるように。回ごとに自信をつけていく様子に頼もしさを感じた。
 農家は年々減り、高齢化し、若い世代の参入は少なく、地方はそのまま地域衰退に進む。昨年来のコメ不足から値の高騰、消費者のコメ離れも進み、農水省上がり大臣が持ち出した「おこめ券」は何の解決にもならないよう。異常な高値で買い急いだJAの「票」を守り、市場不在はそのままに、消費者の声は見ざる聞かざる、担い手を直接支援する政策は金がかかると後ろ向き。どんな未来をがある? 大好きなコメと農業に夢膨らませる若者の思いに恥ずかしくないか。