25日、名取市図書館「ナイトライブラリー」にて『二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて』の自著トークをしました。
3月25日夜、地元の名取市図書館であった「ナイトライブラリー」。友の会「なとと」が企画する、本を愛する人の交流イベントで、30回目記念が私の近著『二・二六事件 引き裂かれた刻を越えて 』(ヘウレーカ)の著書トークでした。演題は「二・二六事件の時代の東北を想う」。
青森の貧しい生まれの少年が、家族を助けようと軍人の道を選び、東北の大凶作、大地主支配の村々の小作争議と娘身売り、満州事変に駆り出され戦死する農村の若者たちの現実に苦悩し、支配層打倒を掲げた青年将校仲間の過激な国家改造運動にのめり込むー。
愛郷の思いと純粋さ故に蹶起し銃殺された生涯と、一切の訴えを禁じられた兄の声を伝えるため104歳の人生を語り部として生きた妹。そんな二人の物語といかに出会い、一冊の本になったか、その道程と同時代の東北を伝える本を、30人の参加者に紹介させてもらいました。
先日の大地震から職員、友の会員の奮闘で再開したばかりの名取市図書館は、木の色が美しく明るく、旨いコーヒー、ケーキが自慢のカフェも。その素敵なカフェがナイトライブラリー会場でした。
館長の柴崎悦子さん、図書館の新機軸を担う司書の加藤孔敬さんは、被災地の図書館支援の「ライブラリーキャンプ2003in石巻」でご一緒した縁。ゆったりくつろげ、語り合う楽しみある図書館です。