佐山健さんを偲ぶ会に、合唱仲間集う

 佐山健さんとは、メサイアを歌う会、ヴィンクルム、レクイエム・プロジェクト仙台と、私がご縁のできた三つの合唱団でご一緒したのだった。私はテナーなので、左手のベースのパートを眺めると、佐山さんの、ほのぼのと穏やかな顔があった。「いつも笑顔だった」と、5月13日の「偲ぶ会」に集った人たちは口々に語った。
 享年の74歳は、合唱の世界ではまだまだお若い。佐山さんは第九などクラシックの大曲からゴスペルまで歌い、これからもっと挑戦したい歌があったろうに。何よりも、歌友たちとの和やかな時間が大好きだったのだ。なのに、あのように逝かれたとは、いまだ信じられないでいる。
 でも、こうして偲ぶ会で仲間から「はるかな友に」の歌で送ってもらえたのは、佐山さんも冥利かもしれない。みんなから愛された人だった。