2025年もよろしくお願いします! 作詩した被災地の合唱組曲の4月初演、そして佐渡のローカルジャーナリズムの仲間との交流が楽しみです

明けまして、おめでとうございます。まもなく2月10日に68歳になります。髪の白くなった鏡の中の自分をようやく見慣れてきましたが、何より、これからまだローカルジャーナリストの活動や、現場と大学をつなぐ実践、旅すること、歌うことを許される健康に感謝しながら、未知の時間に進み入ろうと思います。
 楽しみなことは、この4月13日、「レクイエムプロジェクト仙台合唱団」の2025コンサート(立システムズホール仙台)。神戸ルミナリエの音楽などを長年手掛け、全国の災害被災地、戦災地のためのレクイエムや地元ゆかりの詩人と組んだ合唱曲を上演している作曲家、上田益(すすむ)さんとの2作目の合唱組曲『なつかしい未来へ』(4曲)が初演される予定です。
 この曲は、東北の大震災・原発事故の被災地の同胞たちを歌った『また逢える~いのちの日々かさねて』(21年初演)から時を経た歩みと心情を描きます。現場取材で出会った当事者の声を聴き、状況や風景の変容を目にする中で、私の心に映された人びとの思いや願い、祈り、求める未来の形~を4編の詩にしました。
 上田さんの素晴らしい曲作りとともに昨年から、指揮を担当される佐賀慶子さん、ソプラノ歌手小野綾子さん、そして上田さんご自身の指導で合唱団の練習は進んでおり、私もテナーの一人で参加しています。ぜひ、本番をお聴きいただけたら幸いです。
 もう一つ、ローカルジャーナリストとして心わくわくとする出会いが昨年初めて、2度も訪ねた佐渡でありました。やはり震災後、新潟出身の元雑誌編集者が東京から帰り、親の故郷である佐渡に出会って昨年9月に『Ikki』という地域雑誌を創刊しました。佐渡は、思想家・北一輝が生まれ育った地です。
二・二六事件(昭和11年)に影響を与えたとして軍部から銃殺刑に処せられた人です。私は同じ事件に取材した『引き裂かれた刻を越えて―二・二六事件 青年将校・対馬勝雄』(21年、ヘウレーカ)の刊行を機縁に、佐渡での北一輝再発掘に関わる人々と出会い、そんな佐渡を愛する人たちを集わせる『Ikki』を取材させてもらいました。
 東北からの視点で取材した、佐渡発の同じローカルてャーナリズムの熱い動きのルポ、ニュースサイト「TOHOKU360」で近日ご紹介させてもらいます。そして東北の取材とともに、佐渡をまた訪ね、東北とのつながるものを掘り起こすつもりです。
 2025年もよろしくお願いいたします。どうぞ、よろしくおつきあいください!