広島でのインタビュー原稿、ようやく仕上がる!

 被爆80年になる広島で6月に出会った二世、三世の方のインタビュー原稿がようやく仕上がった。TOHOKU360で前編(https://tohoku360.com/hiroshima80/)を既報で、後編は近日公開の予定。
 インタビュー記事は、取材して書いて一日で終わりではない。必ず録音を取り、ZOOMなら録画させてもらい、一字一句聴き取り、何度も確かめながら書き起こす。今回はお二人のインタビューになったが、こちらが考えたテーマと流れに沿って、お話の大事な要旨を「読んで伝える」文章に整えてゆく。それをまとめたら「初稿」として、当事者の側にまず読んでもらい、かたられた事実、論旨が正しく伝わっているかを確かめてもらう。修正を入れて練り直した「改訂稿」を、さらに確認してもらい、再度の直しや推敲を入れた「最終稿」がようやく仕上がる。日常の取材執筆もそうであるが、記事づくりとは当事者との協働作業だ。
 当事者の言葉の意味を100%、読み手に伝えて初めて、メディア(中間の媒体)は役目を果たす。その過程で誤りがあっては責任を果たせない。取材のの相手方から信頼されない「伝え手」にも価値はない。東日本大震災の折に、話を聴きっぱなし、切り取り御免のメディアの本義をなさぬ取材者の記事に傷つけられた、悔しい思いをしたと、何人もの被災者から聞かされた。取材から記事の完成、掲載までの間に信頼関係が生まれ、新しい視点もいただく。それが「続報」にもつながる。細かい神経を使うが、少々の疲れも心地よく感じられれば、成功!ということ。
 夜がだんだん冷えてきたいか、夏風邪を引いて体を休める週末だった…(8月3日)