9月11日、寺島の詩による合唱組曲『また逢える』初演を聴いた富岡町のライター山根麻衣子さんの評です
2021年9月11日。
東日本大震災から10年6ヶ月、
アメリカの同時多発テロから丸20年というこの日に、「レクイエム・プロジェクト仙台2021」を聴きに、宮城県多賀城市に出かけました。
東北に身を置いていても、日々の生活に流され、コロナ禍に振り回され、鎮魂の時間を持つことはなかなか難しい。
そんな中、リスペクトするローカルジャーナリスト・寺島英弥さんが、レクイエムの作詞を手掛けたとうかがい、ぜひ聴いてみたいと足を運びました。
プロジェクトや合唱団の詳細は、寺島さんの記事に委ねますが、
端的に言ってしまえば、素晴らしかったです。とてもよい時間を持つことが出来ました。
合唱団の皆さんは中高年からシニアの方が多いように見受けられましたが、歌声は瑞々しく清らかで、歌を祈りに変えるのに相応しいものでした。
こちらからご覧いただけます↓
寺島さんの作詞された「また逢える」〜いのちの日々かさねて〜は4部からなる組曲で、厳かな悲しみの始まりから、少しコミカルパートをへて、最後には希望を感じさせるダイナミックなフィナーレとなる構成でした。
歌詞には、寺島さんが10年の取材の中で出会った人や景色、想いが散りばめられ、ストーリとなり詩に昇華されていました。
震災から10年が経ち思いの風化も進んでいる中、どのように遺し、伝えていくか。歌という形もまた、ひとつの伝承になり得るということを強く感じたひと時でもありました。
(山根さんのfacebookより)