「復興五輪」めぐる論考を『ジャーナリズム』9月号メディアリポートに書かせてもらいました。

 「復興五輪」って? 「そんなもの、政治家のウソから始まって、初めからなかったのさ」と、汚染水や風評と苦闘した郷里相馬の漁師さんが言っていた。つまるところ巨大利権の隠れ蓑だったか。
 コロナ感染の急拡大を問われたIOC委員の「(五輪会場とは)パラレルワールドみたいなもの」との発言もすべてを言い当てた観があり。
 コロナの現実と五輪中継の興奮と政治の無責任劇場…。この三つのパラレルワールドを、本来一つにつないで考える場をつくるべきメディアも、その役目を果たせぬまま夏が終わり…。
 同じ頃取材したのは、いまだ原発事故の責任さえ認めぬ国、東電との訴訟を続ける福島の帰還困難区域の住民たち。何も終わらぬ被災地の「リアルワールド」から見えたのはー。
 「ジャーナリズム」(朝日新聞社)の9月号メディアリポートに書かせてもらいました。
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