「ジャーナリズム」12月号に、10年執筆のメディアリポートの最終稿が載りました。
東日本大震災の後、定期執筆させていただいた『ジャーナリズム』誌(朝日新聞社)のメディアリポート。その大トリの記事が12月号に載りました。
「被災地の新聞の視点を伝えて」と、当時編集部の岡田力さん(編集長、現教育総合本部・教育コーディネーター)が声を掛けてくださり、震災・原発事故の被災地と社会をめぐる10年の状況変容とともに、拙論は40本近くを重ねました。
最終の原稿は、先ごろ新聞協会賞を得た古巣・河北新報の超ロングランの震災10年報道について、長年の友人でもある安倍樹編集局長へのインタビューを基に。私も自問し続けた「寄り添うーとは何か?」を、地元紙の一番大切な価値として記者たちと模索し、報じていることを語ってくれました。
デジタル畑も経験された安倍さんのお話は、地元紙が「いかに地域の当事者とつながり、その声の発信、問題解決を手助けできるか?」という、私が20年前に米国で出合った「シビック・ジャーナリズム」の理念、手法と響き合い、誰もが苦難を共有した被災地の新聞に実りつつあることに深い感慨を覚えました。