11月13日の合唱団「グラン」第3回定演の会場(仙台・電力ホール)から
演奏会場の電力ホールロビーでは、グランの皆さんが作成し催したパネル展があり、東日本大震災の当事者の言葉を詩に編んだ合唱組曲「また逢える~いのちの日々かさねて」(全4曲)のゆかりの人々と現地の写真が展示されました。筆者が河北新報時代に取材し、それから10年、縁を重ねてきた方々です。
1曲ごとの詩が濃淡美しい墨書で紹介され、見惚れていると、「書道展に何度も入選しているメンバーの筆です」。ルポの記事に添えられた震災の風景と人の記録写真が、遠野に伝承されたような物語世界に昇華されていました。
その前で、生と死の悲しみ、明日への希望を歌い上げる「また逢える」作曲者の上田益さん(レクイエム・プロジェクト主宰者)と記念撮影。グランの演奏会を聴きに訪れた詩のモデル、陸前高田のジャズ喫茶店主・冨山勝敏さん、石巻の鈴木由美子さんも、上田さんと並んでカメラに納まりました。
幕間の舞台でも、上田さんと筆者のインタビューの企画があり(写真は知人提供)、一つの曲に新しい命の息吹を注いで歌い継ごう、それを広く伝えようというグランの皆さんの思いが、素晴らしい合唱と共に伝わりました。