【CafeVita93】 「読者の質問」として、なぜインタビューしないの?~夫婦別姓訴訟の記事から考えた

 夫婦別姓訴訟の東京地裁初弁論の記事(見出し『原告、不安定な生活訴え 事実婚「薄氷の上 歩くよう」/高まる期待 進まぬ議論』)を、6月28日の地元紙で読んだ。原告の人々は意見陳述で、別姓とするため不安と不利益な生活を選ばざるを得ないと語り、また二者択一は人権上の問題とし、見出しはそんな心情を表現したようだ(共同通信発であろう)。
 この問題、各マスメディアの世論調査では6割賛成、2割反対という結果で、現実に広がる不利益解消のため経団連も選択的別姓の実現を求めた。国の法制審はすでに導入を答申したが、問題は司法と国会だと記事はいう。
 自民党のワーキングチームでも意見がまとまらず棚上げというが、どこが問題なのか。それは伝統的家族観を重んじる「保守派重鎮」と記事。首相もそこに触れたがらない。
 誰が反対しているのか。一方の当事者の訴えは詳しく伝えているのに、顔に見えない反対者をなぜ、曖昧にするのだろう。国会が主戦場と指摘するなら、もう一方の当事者の重鎮?を、なぜマスメディアはインタビューしないのだろう。「読者の質問」として。批判という前に、読んで素直に湧いてくる疑問だ。
 幸せの形は一人一人の個人が選択することで、それを助けるのが法律、そして国だろう。『虎に翼』の寅ちゃんがいつも言う通り…。